会報誌「まいにち多言語」はヒッポファミリークラブ会員向けに編集・発行しています。活動やイベントについてのお問い合わせは一般財団法人 言語交流研究所・ヒッポファミリークラブへお願いいたします。
1年間ホームステイしながら現地の高校に通うヒッポの留学プログラム、イヤロン(YL)。出かけた高校生たちが現地のことばを話せるようになるのと同時に、送り出した多世代のメンバーのことばも、ファミリーと呼ばれる地域の活動の場で育つ。その様子を紹介します。

■Guten Tag!ドイツに行ったはるです。私の留学は今までの人生で1番充実して楽しい時間でした!
私の準備は地域の3人でメタ活※することから始まりました。一緒に行く同期の22生にもたくさん出会い、みんなが自分の準備を自分で見つけて行動しているのを見て、ヒッポの多言語マテリアル音源をずっと部屋で流し始めたり、いろんな地域のヒッポの集まり“ファミリー”に行ったり、人前でお話をさせてもらったり、私の生活は180度変わりました。Wir sind da!(着いたー)とか、Los geht’s!(Let’s go!)とか、ドイツで言いたいフレーズをたくさん見つけました。Wir sind da!とドイツで言えた時すごい嬉しかった!
ドイツでは新しい街、ことば、文化、初めて会う人、毎日驚きと発見のオンパレード。“Sei vorsichtig!”というドイツ語。初めて聞いたと思っていたのに、シャワーを浴びている時にふと“Sei vorsichtig! Du machst ihn ja kaputt!(あっ、だめ。壊れちゃう)”という音源のフレーズが急にがぱっと頭の中で綺麗に流れて「聞いたことあった!」となって驚き。あまり意識して聞いてなかった場面なのに!
まだまだ分からないことばかりで落ち込むこともありました。その中でたまにヒッポの音源を聴くと、前よりゆっくり聞こえるようになっていたり、ニュアンスまでわかるようになっていたり、ことばの成長に気づくことができました。時間が経つにつれて、ことばが自分の中に溜まって、わかること、言えることが増えていって、すごく不思議な感覚でした。授業で質問に答えられることが増えたり、友だちと会話が弾むようになり、Du kannst schon sehr gut deutsch!ってドイツ語を褒められることが増えたり。周りの人ともっと話したい気持ちがモチベーションを上げてくれました!

私帰国後も今持っているドイツ語を忘れたくない!と思って、また毎朝オンラインで10分メタ活を始めました。メタ活の後に昨日と今日の出来事をドイツ語で言っていたら、周りの人もドイツ語で言ってくれるように。ファミリーでも、みんながドイツ語で自己紹介してくれたり、昨日と今日のことを言ってくれたり、周りの人も一緒にドイツ語を楽しんでくれているのがすごく嬉しい!もっとたくさんドイツ語話せるようになって、いつかまたドイツに帰りたいです!Toi Toi Toi!!
(S. H. さん・高3/埼玉県・サルーF)
■私は、はると同じファミリーでフェロウ(グループの主宰者)をしています。はるはYL出発前から「全部楽しみー」と元気いっぱいで、たくさんメタ活をして、地域やファミリーをドイツ語に浸らせてくれました。特に帰国後は、はるのまねをして、ファミリーでみんながドイツ語をたくさん話すようになりました。「イッヒハーベ ゲシュタン…渋谷本部ギガンゲン タイ料理ゲッゲッセン」という感じで言ってみると、はるがすごーいとほめてくれる。なので誰もが嬉しく自然に話したくなっちゃう!これが本当に楽しい!最近はこれを他の言語でも言ってみようと挑戦中です。
(H. N.さん・フェロウ/埼玉県・サル―F)
*メタ活:ヒッポのマテリアル音源を聞こえてきたとおりに自然に口に出す活動
青少年交流は4か国(アメリカ・フランス・ベトナム・韓国)、家族交流は3つのコース(リアル交流として韓国・北欧、オンライン交流として中国)を実施。受け入れではモンゴル・キルギスから来日、相互交流が実現。この春も感動の出会いがたくさん生まれました。

中3でヒッポに入会し、翌年YLでフランスに。大学生の時ヒッポから離れ、社会人になりいろんな国の人と出会う機会があったけれど「日本語、英語、フランス語以外は話しません」という何とも強気なスタンスだった。
第1子を授かり子育てが始まったが、想像していたより遥かに大変。そんな頃、母が「ヒッポに行ってみない?」と声をかけてくれた。第2子の出産を機に再入会。3か月後には、当時1歳&6か月だった2人の娘と、母も一緒に台湾交流に行った。娘たちは日本にいる時と同じように感情表現をし、目の前にいる人たちと交流していた。そんな姿を見て、私も全身を使ってコミュニケーションを取ること、分からないことを楽しんだ。
気づけば週6回ヒッポに参加してる時も。第1子を子育てしていた時の引きこもりがちな私とは大違い。いろんな考え方に触れ、物事を多角的に捉えられるように。例えばフランスではイヤイヤ期を自分の意思を伝えられるようになった大きな成長と捉える。いつも頭にきていたのに、今はどうしたいのか話を聞けるようになった。今後、家族で多言語・多世代の環境の中でどのように成長していくのかワクワクしている。
(N. R.さん/東京都・メラメラF)
私がヒッポに入会したのは2022年の3月。私の地元のヒッポの活動はまだオンラインのみでした。画面上では地域も越えてたくさんの人に会えたのですが、だんだんリアルに人に会いたい、交流に行きたいという気持ちが膨らんでいきました。その後、サマージョンキャンプに参加。たくさんの人に出会うことができ、その中でフェロウになることを決める出会いもありました。
そんな始まりだったからか、私は“みんなで一緒に”が大好きです。みんなで一緒にするメタ活もSADAも大好き。そして正解のないことでもみんなで話して考えて、見つけるのが楽しい!そんな思いがメンバーにも伝染したらいいのにな~なんて思いながらファミリーをしています。
今年の春、青少年交流でベトナムへ出かけた中1のメンバーがいます。準備ではとにかくベトナム語と仲良くなろう!たくさん音に浸っていこう!と、ファミリーでもたくさん歌いました。するといつの間にか、小1の弟がベトナム語の自己紹介ができるようになり、他のメンバーからも「シンチャオ」「カモンニュー」ということばが出てきました。本人もいろんなファミリーに出かけるようになり、帰国後の報告ではたくさん話を笑顔でしてくれています。みんなでベトナム語に近づけたことがとても嬉しかったです!
(H. H.さん・フェロウ/三重県・ながもちF)
世界中を自転車で旅するスイスの家族、パッシュファミリーと出会ったのは長野県飯山での「多言語雪の学校」でした。その家族が驚くべき方法で世界を旅していることがわかったのです。2010年以来、旅の途中で二人の子どもも生まれ、家族で旅した距離は92,000km。
この後、千葉・横浜・富士山など日本を下って、四国・九州を周って、12月大阪に到着すると聞きました。その途中で、急遽渋谷のヒッポ本部と横浜戸塚地域でメンバーを対象としたトークショーを開催できないかとお願い。戸塚では我が家に数日ホームステイしていただきました。お客様のような雰囲気ではなく、親戚より親しい本当の家族のような感じのホームステイでした。自分から料理を作る提案をしたり、しかも自分たちの荷物の中から材料や調味料を出して惜しみなく提供してくれました。二人の娘さんたちもとても素直で、メンバーの子どもたちとすぐ遊び始め、そこにはことばの壁はどこにも存在していなかった。
家族はドイツ語、フランス語、ロマネスク語と英語などを話し、旅の途中でその他に獲得したことばもいっぱいあったそうです。Open Heart and Open Mindだね。素晴らしい家族との出会いでした。
(Y. K.さん/神奈川県・チャオチャオ F)

我が家では2回目の受け入れ。11日間、本当に家族として過ごしました。何気ない家事を一緒に手伝ってくれる姿や、子どもが椅子の上や押し入れに入ることを止めるのではなく、落ちないように横で見守ってくれる姿には驚きました。大人顔負けの対応力。一方で、疲れたらそのまま顔に出るところも全部愛おしく、幸せな時間でした。
モンゴル語と日本語のみでやり取りしているうちに、文章になっていなくても、単語の組み合わせでお互いに言っていることはわかる。他の人には通じなくても家族間では通じるという体験ができました。ハンナの日本語も単語単語だったことばが中盤からは文章になりました。楽しかったことや幸せなことを一生懸命に話してくれるハンナがかわいくて、私も子どもたちもモンゴル語を話したい!モンゴル語で気持ちを伝えたい!と思うようになりました。
ハンナが帰った今でも、我が家ではセーヘンアンメルスノー、セーヘンアンブラーレ、オチタラー、ツゲレツゲレなど、たくさんハンナから貰ったモンゴル語が自然と出てくる。音源からも音が聞こえてくる。初めての経験。本当におもしろい!
(K. S.さん/東京都・ポコアポコF)
投稿コーナー:

皆さんからの「マナイマ~な毎日」のネタを
お待ちしています!
※誌面の都合で掲載できない場合があります。
ホームステイをしながら現地の高校に約 1 年間通うプログラム。2023 年1~2月に出発した 14 名の高校生たちがオーストラリア、アルゼンチン、ブラジルから元気に帰国しました。高校生たちが留学を通して見つけたことを紹介します。
【3月】最近の困りごと。私はまだ“お腹いっぱい”の言い方を知りません。だからお腹いっぱいの時にこれ食べる?と言われたら普通に断るんだけど、“ポキート?”って言われるとポキートなら…って食べてしまいます。でもでも!今、お腹いっぱいの言い方の尻尾まで掴んでて!あと少しで自分のものにできそうです!
【4月】私はこっちで赤ちゃんに戻ったみたいにスペイン語を習得できています。例えば体育で走る速さを測った時にクラスの子がタイムを教えるときゆっくり言う&ジェスチャーもしてくれたから分かりやすかったし、そのタイムを体育の先生にゆっくりだけどスペイン語で伝えたらMuy Bien!!ってほめてくれるし、家族も友だちも私がスペイン語しゃべったらめちゃくちゃほめてくれるし、極め付けは私が名前呼んだら、「ねぇ!今Annaが名前呼んだよ!」って周りの子に言う子もいます。この環境がありがたすぎて私も早くみんなの期待に応えられるように頑張らないと!って思います。(マンスリーレポートより抜粋)

(S. A.さん・高1/広島県・シュガーF)
僕の行った高校は中国、インド、ベトナムなどからの人たちが全体の6~7割。両親が中国人だけどオーストラリアで生まれた、みたいなバックグラウンドも珍しくないようです。ずっと英語で話してるのに親から電話が来ると母語にスイッチがくっと切り替わってかっこいい。一番仲が良かった、バングラデシュから8歳の時に来たゾへは、バレーの試合でサーブ決めたらその勢いのままTシャツ脱いで上裸でコート走り回るみたいな楽しい人。そんなゾヘでも最初は日本の友だちとは別みたいに思ってしまっていた。でもある日会話が盛り上がって、ふと“みんなと仲良くなりたい”って思った時があって、心を開くことができて、オーストラリアでも親友ができました。最初の頃は英語が話せないと友だち作りがスムーズにいかないと思ってたけど、大事なのはその人の中の魅力で、その魅力をお互いに好きになって仲良くなるんだなって思った。

大学も海外に行ってみたいなと思い、台湾に決めました。友だちの輪をどんどん広げて最高な大学生活にします!
(Y. K.さん・高3/北海道・金テレF)
2024年2月4日(日)、3つ以上の言語を使った多言語プレゼンテーション大会「第10回 LEX Multilingual Presentation for Youth Tokyo (LMP)」がLINE CUBE SHIBUYAとオンラインのハイブリッドで開催され、会場だけでも1300人を超える人が集まりました。前年秋のオンライン公開予選を通過した、イタリア、マレーシア、中国、台湾、ベルギー、メキシコ、ベネズエラ、ウクライナの留学生など13人を含む34人が本選に臨みました。

ナマサヤ~しんちゃん。今マレーシアに戻りました。私は8年前、2016年はヒッポの家族交流でひろちゃんの家にホームステイした。その後コロナの時「ヒッポが全部オンラインになったよ」と声かけてくれて、それからオンラインでずっと繋がって、「LMPしんちゃんまだボレ(できる)よ、25歳まで」と誘ってもらった。
本番9日前、日本に来た。毎日ヒッポのファミリー、色々のところ、みんながどんどんアイデアがもらって。みんな最初はしーんって、しんちゃんが話すのことが全然わからない。でも、みんなのアイデアも一緒に作ると、やっぱパズルみたい。「ひとことで変わったゾ!」って、”クレヨンしんちゃん”みたいなキャラが出た。みんなが一生懸命に、何が着たらいいのって集めてくれた。ああすごい工夫。
初雪も出たよ~。みんなが「しんちゃんがゴールド賞を取ったお祝いの雪かな?」って。本当にいっぱいの思い出が作った。また来るよ~!
(L. S.さん・大学生/マレーシア)

それはなぜ日本に留学したの?なぜLMPに出ようとしたの?と聞かれたときの答えです。小さい頃からずっと人の前で喋れる人に憧れて、自分もそうなりたいと思っていたのだが、昔の自分は人の前で喋るなんて、ステージに立つことすら怖かったです。しかし、自分ができないと思っているからこそ、やりたくなります。苦手なことにずっと向き合おうとしたあの自分、LMPに出て、今、やっと自分に対して「人の前で喋るのが怖かったあのアミラはもう居なくなったよ!」と誇りを持って言えるようになりました。
(A. L.さん・大学生/マレーシアから山形県に
留学中・おしょうしなF)
東大・MIT・ヒッポの共同研究の新しい成果が発表され、ヒッポの研究協力者の中村先生、酒井先生、坂東先生を講師にお招きするオープントラカレ講座も3コマ開催。神経内科学が専門の岩田先生が、メンバーが主催するフィールドワークの一つベベフィーに久しぶりに参加。専門家ではないけど、日々多言語の活動を実験し楽しんでいるメンバーのみんなと先生方が平らにわいわいがやがやできるのがとてもおもしろい!
東日本フェロウミーティングで酒井先生が共同研究のことを話してくださることに。司会チームの準備会で、木構造が脳みそを表していると思った私に、一同大爆笑。そんな私も木構造は世界中のどの言語も持っている共通の構造であることを知り、「あっ!チョムスキーの木構造も榊原さんのフラワーモデルもスザンヌ先生の累積増進モデルも酒井先生の文法中枢も同じことを言っているんだ~」ということを見つけました。共同研究のSADAも作りました*。いや~楽しかったぁ~
(N. M.さん・フェロウ/福島県・BoyonBoyonF)
*【SADA作り】ヒッポの多言語マテリアル1音源の歌に合わせて振りを作って楽しむ活動
お話を聞きながら、娘のえりが3か月でなぜ「おふろ、はいる」を口にしたのかな?と当時の様子を振り返りました。「赤ちゃんはお母さんの発する音に反応する」と聞いて、私は娘を観察していたつもりでしたが、実は娘が私の事を観察して興味を持ち反応してくれていたのかなと気づきました。服を脱がされて「えりちゃーん、いいよ!」と言われてお風呂に行く、生まれてから3か月間の一連の流れで「お風呂→気持ちいい→大好き!」を体験していたのだなと。そして娘がやった「お母さんを観察する」を、多言語をやる時に私もやっていると思いました。(感想文より)
(I. Y.さん・フェロウ/福岡県・メロディF)

講座では子どもたちが大活躍。「トウモロコシの遺伝子は動いてるってどういうふうに動いてるんですか?(T. K.さん 小1)」「細胞は何からできているんですか?(I. K.さん 小1)」「えらがアゴになるのを初めて知っておもしろかったです(K. M.さん 小1)」。子どもたちからの感想や質問に先生は笑顔で「細胞は知ってる?」「炭素は?」などやり取りをしながら、遺伝子、ウイルス、脱炭素の話などしてくださいました。司会のK. Y.くん(小3)が「生き物によって土が増えていったのがびっくりしました」と感想を言うと先生がその説明をしてくれました。すると彼が「じゃあそれはミミズのうんちっていうことなんですか?」先生は「言ってみればそうね」と。子どもたちの素直でど真ん中の質問に真剣に答えてくださいました。(文責:編集チーム)
科学者が専門分野で分断し、グループごとに同じ意見というところが印象的でした。職場でも縦割りの弊害がありますが、同じだなと思いました。生物の何に興味を持ったかというのが、人によって違うという話がありましたが、違う視点を持つ人が集まって色々と話をすると面白いし、必要なことなんですね。そして、考えることって大事だなぁと思いました。
(感想文より)(O. S.さん/熊本県・嶺嶺F)

先生が講座ではAIについて話そうと思っていると聞いて、作り手に入りたいと思った。準備会ではみんなが画面から飛び出るほど言いたいことがいっぱい。「部活の先輩へのお礼の手紙をAIに書いてもらってる友だちいるってうちの子言ってたよ」「読み聞かせしてくれるアプリで寝かしつけしてるママ友いるよ」など。
ニュースなどはAIの開発にとても好意的。でもその風潮に違和感を感じる私たち。そんな頃に先生から、子どもたちに「友だちとは何か?」「家族とは?」「人間とは?」「ことばとは?」を質問してみるのはどうかと提案された。早速子どもたちにヒッポのファミリーで書いてもらうと、小さい子ほどすいすい書く。文字が書けない子もママに伝えて書いてもらう。家族とは?の問いに「幸せでいれるようにしてくれる(小5)」「いつでも自分の味方(中1)」「たいせつ(幼児)」。心底驚いた。本番での子どもたちの感想や質問に「この活動をしている子どもたちはさすがですね」とうなる先生。私たちは「人間=ことばが育つ環境とは?」を毎日考え、子どもたちもその活動を共に作っている。体験を通して自分の頭で考えて、自分軸を見つけることが大切。考えること=生きることなんだなと感じた。先生が「心の翻訳機はないんですよね」とおっしゃった。ことばとは【心】を伝えるもの。心がないAIにことばはない。
毎週、想像力をフル回転させながら、目の前の人と遊ぶファミリーの時間。岩田先生のベベフィでも「人間の言語機能の本質は模倣。その模倣とは単なる見様見真似ではない。相手がどう感じているかなどの想像力が不可欠」と。オープントラカレでの中村先生も「【想像力】は人間にしかない力」と。技術の発達は止められない今、自分らしく生きる豊かな時間を取り戻すためにも、リアルな体験を通して、目の前の人と今を、自分らしく想像力いっぱいに生きる貴重な時間=想像力と創造力の多言語の公園をこれからも仲間と楽しくつくり続けていきたい。
(K. S.さん・フェロウ/東京都・キラキラF)
『The LEX / Hippo Way』という表現を2023年秋あたりから使い始めた。きっかけは『マナイマ〜ブック』の“あとがきにかえて―学びのあり方“の英語、スペイン語のタイトルを考える中であった。私たちが40年以上進めてきた多言語の自然習得(獲得)の中から学び、見つけてきたことをいくつかの例を引用しながら紹介している部分である。
その夏に行われ、300人近くのメンバーが参加された“モンゴル・ゲルネイチャーキャンプ”にはLEX / Hippoの経験を長年されている人たち、また教育関連のお仕事の人が少なからずいたのだが、そんな人たちと、キャンプ場の運営主催者であり、モンゴル文化教育大学の理事長の牧原さんや野外活動などのリーダーである二名親方、そして私が加わった席で、教育談義が夜な夜な繰り返された。「ヒッポの皆さんは様々なことに前向きで、ポジティブな姿勢が多く見られます。どのような活動をされるとこのような人たちが育つのでしょうか?」と牧原さんから率直な疑問が提示された。ご自身も30年以上にわたって大学教育を中心に様々な試みをされてきた人である。“年齢縦長の構成が良いのじゃないか?”“野外での自然活動がある”“多言語での自然習得活動が良いと思う”などなど様々な意見や感想が話された。
ヒッポ全体の活動を表現する良いことばは無いものか?と私も以前よりなんとなくモヤモヤと考えていた。その際に浮かんで来たのが『The LEX / Hippo Way』である。単なる多言語の獲得活動だけではない、一人ひとりの人間や家族全体が一緒になって育っていく活動であるという事は、メンバーの皆さんから折に触れて表現されてきているが、そのことを一言で表すのは難しいかもしれない。しかしながら、LEX / Hippo全体を考えていくときにこの表現が良いかもしれないと思ったのである。今後も時間をかけてこのことばの意味を皆さんと一緒に考え、広めていきたいと願っている。
(鈴木堅史・言語交流研究所代表理事)
■韓国ヒッポ:
リアルでファミリー活動を再開しました

¡Hola!昨年の冬、日本に青少年交流引率者として行ってきました。4年ぶりにリアル青少年交流が始まってとても嬉しかったです。名古屋は10年前にも青少年交流の引率者として行っていて、ホスト家族、ヒッポの友達にまた会えてとても幸せでした。日本のお正月を初めて経験しました。
무엇보다 즐거웠던것은 4년동에 한번도 일본어를 사용하지 않았는데 내 입에서 일본어가 나오는 것이었다. ‘어떻게 내가 일본어로 말할 수 있을까?’ ‘내 몸속 어딘가에 남아 있던 다언어가 상황에 맞춰 나온것은 아닐까?’ 이것이 자연습득이라는 생각이 들었다. (4年間使わなかった日本語が私の口から出てくる楽しさ!どうして?これが自然習得と思いました)
Through this exchange, hippo activities were resumed in Korea. I want to have a fun hippo activity slowly.
(A. U.さん・フェロウ/소라 ソラF)
■LEX America:
The Board Meeting of LEX America
Hola todos, I would like to highlight a group of people who work tirelessly behind the scenes to support our mission – our LEX America directors. At our first in person annual meeting in four years, we welcomed new director, Natsume Steadly. Natsume grew up in a multilingual world — her mother, the late Sumiko “Sumire” Nakamura was a key figure in the development of LEX / Hippo. Natsume has continued her mother’s legacy as a LEX / Hippo Fellow, a counselor to LEX high school students in the U.S., and now as a director. Meet all of our directors at https://www.lexlrf.org/our-people.html. We are grateful to have such a wonderful group of kind, wise, and dedicated supporters. 感謝。

(Elizabeth White / Executive Director)
■LEX México:
México Hippo Podcastを紹介します

Bonjour à tous! ¡Hippo México sigue creciendo y estamos emocionados de compartir nuestro proyecto de vida con todos los socios y aquellos que aún no han conocido a Hippo! (世界のヒッポメンバーにも、まだヒッポに出会ってない人にもヒッポを伝えたい!)2年前以上この新しい冒険始まりました。
ヒッポメヒコとポッドキャストでこれまでに取り上げた話題は、el Congreso de Hippo México、メヒコと日本のWIPの経験をシェアー、muchas otras experiencias muy emocionantes。
一緒にヒッポを世界中に広げましょう!ポッドキャストで一緒に話しましょう! Follow us! Watch us in our YouTube “LEX Hippo México” Channel and discover our most recent content every week.
(E. M.さん / Coordinator)
■多言語マテリアル&書籍キャンペーンがまもなく始まります。『マナイマ~ブック』の中の「学びのあり方」スペイン語・英語・日本語のSDカード&ブックも加わる予定。
■今年の7~9月の国際交流&キャンプ。
青少年交流は韓国(飛行機と船の2コース)、台湾、マレーシア、アメリカ、メキシコ、オーストラリア、ロシア(オンライン)、中国太湖大学堂での小学生キャンプ。企画から参加者が考える大学生のプログラムもスタート。
家族交流はメキシコ、台湾、カザフスタン・キルギス、中国大連に、モンゴルのゲルネイチャーキャンプ。
国内サマージョンキャンプはふるさと飯山、無人島釜島と、今年2年目の沖縄やんばる・はまばる多言語ネイチャーキャンプの3コース。
どんな出会いと冒険が待っているかな?
■40周年を記念して、東日本ワークショップチームが制作中の『ヒッポファミリークラブの冒険』が間もなく完成。たくさんの方に読んでいただきたいです。